VIO(ハイジニーナ)の介護脱毛は必要?介護士さんに本音を聞いてみました!

将来のために介護脱毛を考えているけれど、歳をとるとアンダーヘアも薄くなってくるため「本当に必要なのかな?」と悩む方もおられるのではないでしょうか?
脱毛するとしてもどの程度まで脱毛すべき?VIOのすべて毛を無くした状態(ハイジニーナ)にしたほうがいい?と、疑問をお持ちの方もいるはず。
今回はそんな疑問や悩みを解消するために、
- 「介護脱毛の必要性」
- 「どこまで脱毛するべきなのか」
など、介護脱毛に関する疑問を、介護のプロに聞いてみました!
目次
介護脱毛は必要?どこまで脱毛すべき?介護士さんにインタビューしてみました
今回お話しをお伺いするのは、17年間介護職に携わり、現在は介護老人保護施設で支援相談員として活躍されている渡口将生(とぐちまさき)さんです。

渡口将生(とぐちまさき)さん
介護職歴17年。(2021年10月現在)
現在は、介護老人保護施設で支援相談員として勤務。
「介護施設や介護の仕事に対する不安や疑問を少しでも解消できたら」との思いから、介護ジャンルに特化したブログも運営中。過去にNHKの介護特集番組にも出演経験あり。
ー渡口さんは長年介護の現場で働いておられますが、「介護脱毛」はご存知でしたか?
渡口さん
はい、耳にしたことはあります。
それに介護職員の間でも、「アンダーヘアはないほうがいいよね」という話しは出てきます。
ーそうなんですね。実際に「アンダーヘアがない方がいいな」と思われるときってどのような場面なんでしょうか?
渡口さん
おむつの中でゆるい排便があったとき、毛にまとわり付いてきれいに拭き取るのが大変なことがあります。そうなると清潔を保ちにくくなるので、毛はないほうがいいなと思います。
あと、女性の場合は、膀胱までの距離が短いのがわかっているので、尿路感染症などの不安もありますね。
ー実際に利用者さんの中で、尿路感染症になられる方は多いんでしょうか?
渡口さん
女性は多いですね。実際に、アンダーヘアがあることがどこまで関係するのかはわかりませんが、尿路感染症になられる女性の利用者さんは多いです。あとは、腎盂腎炎(じんうじんえん)も多いです。
※「尿路感染症」
尿道の出口から侵入してきた細菌が尿路で増殖し炎症を起こす病気
参照:尿路感染症【泌尿器科疾患について】 – 東京慈恵会医科大学 泌尿器科http://jikei-ur.umin.jp/clinic/disease09.html
※「腎盂腎炎(じんうじんえん)」
尿道の出口から細菌が侵入し、腎臓の中にある腎盂(じんう)に感染する病気のこと。
参照:腎臓の病気:腎盂腎炎 | 病気の治療 | 徳洲会グループhttps://www.tokushukai.or.jp/treatment/internal/nephrology/jinujien.php
ーなるほど。たしかに、女性の場合は、若い人であっても膀胱炎を繰り返す方って多いですよね。(注:「膀胱炎」は「尿路感染症」の一種とされます)
渡口さん
あとは、ゆるいのと硬いのとの間くらいの粘土状の排便があったときに、おむつの中で平たくのびてしまうとパリパリに乾いてしまうことがあります。それを拭き取るときどうしても皮膚からビリっと剥がれる感じになって痛いと訴えられる方もいます。
ー毛も巻き込まれて引っ張られると想像すると痛そうですね……。
渡口さん
もしも汚れの範囲が広いときは入浴という流れになります。入浴は最低2回と法律で決められていますが、いまは介護職の人材不足もあります。
週3回入浴のある施設で管理職として働いていましたが、職員はみな疲労困憊で大変そうでした。
なので、汚れたからといって突発的に誰か1人お風呂に入れるというのはなかなか難しいですね。
インタビューに答えてくださる渡口さん
ーこまめにお風呂に入れないとなると、清潔に保てるかは大切になりますね。他に、これまで困ったことはありましたか?
渡口さん
あとは、尿取りパッドを使用されてて実際におむつの中で排尿した場合、蒸れることでかゆくなって掻いちゃう方は多いですね。
掻いたときに、そけい部などに傷ができると、ガーゼをあてたりテープで止めたりなどの処置をします。そのときに毛がテープについたりするので、邪魔だなと思うことはありますね。
ーたしかに、傷の手当をするときは、毛はない方が処置しやすそうですね。
渡口さん
はい。これまで17年間介護の仕事をやってきましたが、尿路感染症などの感染症を起こすリスクもあるので、清潔に保ちやすくする上でもアンダーヘアはないほうがいいんだろうなって思います。
それに、毛がない方がパッと見たときに汚れてるのがわかりやすいですよね。
ーいろんな利用者さんの介護をされてきたと思いますが、実際に介護脱毛するならどの程度まで脱毛しておけばいいと思いますか?
渡口さん
私としては、完全にないほうがいいと思っています。量が少なくても毛の長さがあると拭き取るのが大変なのは変わらないので。とくにVラインやお尻周りはツルツルの方がいいと思います。
ー高齢になるとアンダーヘアが薄くなるといわれていますが、それでもツルツルにしたほうがいいんでしょうか?
渡口さん
たしかにご高齢になると毛が薄くなる人は多いので、アンダーヘアの量も少ないのは少ないんですけど、女性ってほんとうに感染症になられる方が多いんですよ。
女性の場合、尿道から膀胱までの距離が3cmしかないと言われているので、男性より感染症になるリスクは高いんです。
たとえば、排便したときにきれいに拭き取りきれず、毛に便がついた状態が少しでも続いちゃうと、すぐに尿路感染症を引き起こしてしまいます。
毛が長いと尿道に付きやすいということも考えられるので、アンダーヘアはないにこしたことはないと思いますね。
ーなるほど。清潔の保ちやすさや感染症のリスクなどでも、VIO脱毛はたくさんのメリットがありそうですね。貴重なお話しをありがとうございました!
さまざまな介護の現場を経験されてきた介護のプロである方から、とてもリアルな声が聞けました。介護脱毛について考えておられる方はぜひ参考にしてみてください。
渡口さん、ありがとうございました!
介護脱毛を考える&する人は年々増えている
男女ともに脱毛への意識が高まっている昨今、老後に備えて介護脱毛を検討している方も年々増加しています。
医療脱毛専門院「リゼクリニック」が行った、介護脱毛に対する意識調査では、
■質問/介護に備えて『介護脱毛』をやりたいと思いますか?(単一回答)
はい 男性29.1%(40代:33.7%、50代:24.6%)女性50.9%(40代:54.6%、50代:47.3%)
いいえ 男性70.9%(40代:66.3%、50代:75.4%)女性49.1%(40代:45.5%、50代:52.7%)”引用元:◆【脱毛ブームは中高年にも浸透】女性5割以上「介護脱毛、希望。」男性も3割に迫る - 『敬老の日』直前!老後の不安ほか40~50代男女663名へ調査|医療法人社団風林会 リゼクリニックのプレスリリース
とこのように、将来の備えとして女性の回答者のなんと50%以上が「介護脱毛をしたい」と答えています。
さらに、将来を見据えて実際にアンダーヘアの脱毛を受けた40歳以上の女性は、2010年〜2020年の10年間で、およそ75倍にも増加という驚きの結果に。
引用元:『介護脱毛』とは?超高齢化社会で拡がる自分の老後や認知症の備え|医療脱毛専門のリゼクリニック
この調査結果からも「VIO脱毛=若い人たちがするもの」という意識は徐々に変わりつつあることがわかりますね。
とくに40代や50代は、自分の親の介護を実際に経験し、アンダーヘアの有無について考えさせられる機会が増えてくる年代です。
高齢化社会となり親の介護を経験する人が増えているといった背景からも、20代などの若い人たちだけでなく、40代50代の中年層の間でも徐々にアンダーヘアの脱毛が広まっています。
介護脱毛するならハイジニーナが望ましい!
VIO脱毛は「VIOラインのすべてを脱毛するか」「IOラインだけ脱毛するか」といったように、どの部位を処理するかを選べます。
また、毛量を減らすといった処置も可能なため、どの程度まで毛量を残すかも自由に選択できます。
しかし、介護面の視点から考えると、清潔な状態を保ちやすくなるハイジニーナ(無毛)にするのがおすすめです。
株式会社オレンジページ くらしデザイン部が行った調査を参考にすると「40代以上の方はVラインのヘアーも残さず脱毛される方が多い」との結果が出ています。
”若い世代ほど温泉などに入るときにまわりの目を気にして V ゾーンの毛を少量だけ残す人が多いそう。「40 代以上は人の目より快適性を優先する傾向が強く、V ゾーンもすべて脱毛する人が目立ちます」(慶田先生)。”
引用元:オレンジページくらし予報「40 代以降で「介護脱毛」する人が増えている!?「賛成」「理解できる」合わせて 74.8%はじめるなら、アンダーヘアの白髪が増える 50 代前半までに 」
日本ではハイジニーナに抵抗を感じる方は多いもの。
「温泉や銭湯などで誰かにみられたときに恥ずかしいから」などの理由で、Vラインだけうっすら残す、といった選択をされる方もいます。
もちろんVIOの処理をどこまでするかは自由なため、必ずしもアンダーヘアをすべてなくす必要はありません。
しかし今回、介護のプロである渡口さんに介護脱毛の必要性について聞かせていただいたことで、VIOに毛があることのデメリットとして次のようなことがわかりました。
- – 毛に便がからまると、きれいに拭き取りにくい
- – 毛量が少なくても長さがあると尿路感染症の不安もある
- – 毛があることでおむつの中が蒸れてかゆくなりやすい
- – そけい部などを掻いてできた傷の手当てで、毛が邪魔になるときがある
このように、寝たきりなどで介護を受ける立場になったとき、自分自身だけでなく介護する側にもさまざまな負担がかかると考えられます。
そのため、介護脱毛をするならハイジニーナにすることが望ましいといえるでしょう。
介護脱毛を始めるのに適した年齢は40代50代
介護脱毛を始める年齢は、徐々に白髪が増え始める40代50代がおすすめです。なかには、30代後半と早い年齢のうちに脱毛を始める人も。
将来も見据えて30代40代50代と早めのうちからVIO脱毛を始めると、次のようなメリットもあります。
- – 普段も快適に過ごせる
- – お手入れの負担が減らせる
- – 生理中でも蒸れにくくなる
一般的なレーザー脱毛やサロン脱毛は、白髪には効果がないため、アンダーヘアに白髪が増え始める早めのタイミングが最適といえるでしょう。
すでにアンダーヘアに白髪があるという方でも、白髪でも脱毛できる方法があるためご安心を。白髪に効果的な脱毛方法についてはこちらの記事でご紹介していますので、参考にしてください。
将来のエチケット&清潔に保つためにも介護脱毛はおすすめ
「アンダーヘアを無くした方が清潔に保ちやすい」「傷ができたときの処置がしやすい」などのことから、将来を見据えた介護脱毛はおすすめであることがわかりました。
とくに女性の場合は、男性と比べて尿路感染症などのリスクも高いため、毛を無くして清潔に保ちやすくすることは重要といえるでしょう。
高齢化社会へと進んでいる日本では、今後ますます介護職員の人員不足も懸念されます。VIO脱毛であらかじめ処理しておくことで、介護する側の負担軽減にもつながるといえるでしょう。
将来の自分自身や介護をする側の負担やリスクを減らすためにも、本格的に介護脱毛を検討してみてはいかがでしょうか。